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「リカバリーの学校@くにたち」とは、「キョウドウを生きる暮らし」を事業のビジョンに掲げ、一般社団法人眞山舎(さなやまや)が、文部科学省令和5年度「学校卒業後における障害者の学びの支援推進事業」を受託し、はじまった事業です。

令和5年度の取り組みを経て、令和6年度からは、〈主⼈公〉と〈舞台〉というキーワードをベースに、3 つのカリキュラム(⾔語対話型、⾮⾔語対話型、当事者参画型)を軸にして各講座プログラムの展開を検討しています。

 

別々の講座プログラムに参加する学習者が、混ざり合い、共同する機会(=実践レベルのインクルージョン)を創出し、コーディネーターが中⼼になって、学習者と共に当事者主体のスピンアウト企画を作ることを企図します。

 

こうした「リカバリー」の学びの地域実装によって、前年度の実践研究によって導き出された実践仮説である、学習者・⽀援者を含む各主体の〈回遊性〉と〈越境性〉を⾼め、〈共⽣圏の拡張(=地域レベルのインクルージョン)〉を⽬指します。

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精神や知的等の障害者の⽣活は、施設から地域への移⾏が推進されていると言われていますが、⾃宅と通所先との往復の⽣活に閉じられがちで、本当に共⽣的な社会なのかというと、必ずしもそうとは言えない現状があり、社会的分断や社会的孤⽴も指摘されています。

 

こうした課題の解決には、医療や福祉の制度拡充だけではなく、障害の有無にとらわれずに互いに学びあい、つながる共⽣の地域づくり(=「キョウドウを⽣きる暮らし」)が求められていると考えています。

「リカバリーの学校@くにたち」という取り組みのアイデアのベースは、「リカバリーカレッジ」です。リカバリーカレッジとは、英国で生まれた取り組みで、市⺠のメンタルヘルス向上に向けて、疾患のある⼈やその⽀え⼿が、さまざまな⽣きづらさなどと向き合いながら地域で豊かに暮らしていくために、⽀援/被⽀援の関係を超えて互いに学びあうことを推進します。この取り組みは、近年、⽇本でも各地で実践されています

本事業は、リカバリーカレッジに着想を得ながら、NPO的・市民活動的な〈協力のちから〉をベースにして、教育と福祉、⼀般市⺠と障害者の「キョウドウを⽣きる暮らし」を実現する国⽴市独⾃の共⽣の学びの場づくりを⽬指しています。

なお、ここでの「リカバリー」とは、疾患や障害からの「回復」の意味ではありません。多様な「⽣きづらさ」を抱えながらも、他者とつながり、その⼈らしい⼈⽣を主体的に求める⽣き⽅を⽬指すプロセスと捉えています。また、「キョウドウ」とは、共同・協同・協働によって社会的分断や社会的孤⽴に抗する地域を創る意味で⽤いています。

今日、国⽴市では、ソーシャル・インクルージョンの理念のもと、まちづくりの根幹に広義の健康=「ウェルビーイング」を据え、「健康まちづくり戦略」を策定し、今後施策を推進しようとしています。本事業では、これまで主に知的障害者の⽣涯学習分野で実績のある⾏政機関として国⽴市公⺠館と協働しています。国⽴市公⺠館にプログラム実施⾯で主体的に参画いただくことで、地域や⾏政全体への波及効果も期待されます。

こうした理念のもと、「リカバリーの学校@くにたち」では、複数の講座等を新規で企画しつつ、地域の既存の取組とも連携・協働し、各機関のネットワークを形成しながら「カリキュラム」の全体像を構成しています。

 

近年、教育・福祉・医療・労働等の各領域での機能分化や専⾨化の進展に伴い、地域の関係機関のつながりも希薄化していますが、本事業は、委託事業終了後も⾒据え、関係者のつながりを⽣む機能を重視して、地域の共⽣ネットワークづくりを⽬指します。

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リカバリーの学校@くにたち(RGK)-越境者と共生圏の重なり.png
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令和6年度は、「一般社団法人眞⼭舎」、「国⽴市公⺠館」、「bumPo 〜 伴歩 〜」の3団体・事業者を中⼼に、関係者による連携協議会をつくります。連携協議会には昨年度の学習者1名も参画予定です。地⽅公共団体と⺠間団体との連携においては、事務局も担う眞⼭舎が国⽴市公⺠館(教育委員会教育部・直営)と事業運営にあたり密接に連携し、しょうがいしゃ⽀援課(健康福祉部・障害福祉担当課)とも情報を共有しながら実施しています。

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土屋 一登

リカバリーの学校@くにたち責任者兼事業・事務局コーディネーター/一般社団法人眞山舎代表理事

2012年、南カリフォルニア大学を卒業。2022年に「『わたし』が幸せを感じられる暮し」をテーマとする一般社団法人眞山舎を設立。NPOのファンドレイジングを支える対話型相談や自治体及びNPOにローカルNPO向けのファンドレイジング講座・研修などを提供。その他、「リカバリーの学校@くにたち」や「哲学塾『ひらく舎』」などの対話の場づくりも行っている。「地域に暮らす個人」と「地域という生態系」に働きかける活動に取り組む。双極性障害当事者。

*複数名の市民やボランティアスタッフ等で協力しています

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*2024年度委員の情報は近日中に公開いたします

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飯野 雄治さん

リカバリーの学校 調布校主宰

公務員として働きながら、障害や疾患がある方などが一市民として充実した生活を送れる可能性を拡げるための「リカバリーの学校 調布校」など、いくつかのボランティア活動団体を主宰。
著作に、『リカバリーの学校の教科書』(共編著、EDITEX)、『働くこととリカバリー―IPSハンドブック』、『当事者主動サービスで学ぶピアサポート』(共編著、クリエイツかもがわ)など。趣味はアンデス音楽演奏。

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鈴木 直文さん

NPO法人ダイバーシティサッカー協会代表理事/一橋大学大学院社会学研究科教授

”Playfulness for All (遊び心をみんなに)”を合言葉に、「誰も仲間はずれにならない社会」を作るためのスポーツのあり方を研究。ダイバーシティサッカーでは、多様な社会的困難を抱える当事者と支援者が、「好きなこと」を通じて、垣根なく、心地よく繋がれる場作りを実験中。国立では旧駅舎を中心とした駅周辺のまちづくりのお手伝いも。

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​古旗 真幸さん

一般社団法人たまぷらねっと

ルーテル学院大学卒。 大学在学中、フィリピンで貧困の中でも生き生きと暮らす人たちの姿に惹かれ、現地漁村にて実態調査を行う。それ以降『人が幸せに生きるとはどういうことか』が関心テーマ。 精神しょうがいしゃの地域支援、若年層の引きこもり支援、企業でのキャリアカウンセリング、コミュニティーカフェの立ち上げを経験。2009年、一般社団法人たまぷらねっと立ち上げに関わり、理事・事務局長。また、ルーテル学院大学院付属コンサルテーション・センターに所属し、研究と精神しょうがいしゃの支援実践を行っている。 

国立市公民館
館長補佐

井口 啓太郎さん

国立市公民館
コーヒーハウススタッフ

菊地 宏亮さん

国立市公民館
社会教育主事

針山 和佳菜さん

その他、国立市しょうがいしゃ支援課、
国立市社会福祉協議会の職員さんも
参画されました

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リカバリーの学校@くにたちは、一般社団法人眞山舎(さなやまや)が、実行団体として運営しています。​眞山舎の詳細は、以下のボタンをクリックするとご覧いただけます。

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